コラム COLUMN

知って得する!歯のコラム

生涯インプラントを使っていくために~メンテナンスの重要性~

近年、インプラント手術における事故・トラブルが報道されていますが、
インプラントの初期トラブルは、歯科医院が設備環境・衛生環境を整え、
十分な臨床経験を積んだドクターが診断・執刀を行えば防げるものです。

インプラント治療と言うと、どうしても「手術」だけを心配される方が多いのですが、
実は同じようにとても大切なのが、治療後のメンテナンスです。
今回は、インプラント治療後に起こりうるリスクや、
生涯インプラントを使っていくためのポイントをお伝えします。
インプラント治療をお考えの方は、ぜひ最後までご一読ください。

インプラント周囲炎を知っていますか?

「インプラントは手術が終われば安心」と思っている方が多いかと思いますが、それは大きな誤解です。
確かに虫歯は「歯の病気」ですから、人工歯(インプラント)なら虫歯になることはありません。
一方、歯周病は「歯ぐきの病気」です。
そのため、ケアを怠ると歯周病になってしまう可能性は十分にあるのです。

インプラントの周囲に起こる歯周病のことを、「インプラント周囲炎」と言います。インプラント周囲炎が進行していくと、最終的にはインプラントがグラグラになって抜け落ちてしまう場合もあります。

インプラント周囲炎にならないために

インプラント周囲炎は、歯周病が治ってないのにインプラントを入れたり、
治療後のメンテナンスが甘かったりすることで起こります。
つまり、予防するには、インプラント治療の前に歯周病を治しておくこと、
そして、治療後も毎日しっかり歯みがきをして、定期的に検診を受けることが重要です。
きちんとメンテナンスをしていれば、インプラントは半永久的に使っていくことができるものなのです。

喉元過ぎても熱さを忘れない!

歯が抜けてしまったとき、抜かなければいけないと言われたとき、ショックだったと思います。
歯がない時期は、不自由な思いや恥ずかしい思いをしたことと思います。
そして、「もう歯を失いたくない・・・」と思ったはずです。

しかし、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言われるように、
インプラント治療を受けて、元どおりに噛めるようになり、昔のように笑えるようになると、
つらかったことを忘れてしまう人も少なくありません。
「1日くらい歯みがきをサボってもいいか」「調子がいいから定期検診は行かなくていいか」
こういった少しの気の緩みが、インプラント周囲炎の引き金になりかねません。

「インプラント治療をおすすめできない人」を挙げるとするなら、それは、毎日歯みがきできない人、きちんと定期検診を受ける意思がない人ということになります。当院では、インプラントに10年という長期保証をお付けしていますが、この保証も、「医師の指示通りのホームケアを行っている場合」「定期的なメンテナンスを継続して受けている場合」を条件とさせていただいております。インプラントで得た喜びや笑顔をずっと維持していくためには、やはりメンテナンスが欠かせないのです。