インプラント治療が登場したのは1950年代のこと。以来、失った歯を補う治療法としてインプラントを選ぶ人は増加していますが、不安が先に立ち、なかなかインプラント治療を受けられない方や、そもそもインプラントを選択肢から外している方もいるようです。
今回は、「インプラント治療にどんな不安・心配がありますか?」というアンケートをとってみました。結果は右のグラフのとおり。「失敗のリスクがある」と答えた方が意外と多く見受けられました。みなさんのコメントを見ていきましょう。
費用が高い:41%
- ・ブリッジをやめてインプラントにしたいが、現状では高くて手が出せない(40代/男性)
- ・1本なら払えそうだけど、私の場合、本数が多いので・・・(60代/女性)
- ・主人の経験からインプラントは魅力的だと思っているが、如何せん費用が・・・ハードルが高いので、自分の歯を長持ちさせる努力をしなきゃ(40代/女性)
インプラント治療は保険が利かず、自費診療になるため、どうしても費用が高くなりがち。「失った歯がよみがえる」と考えれば決して高くはありませんが、考え方は人それぞれです。インプラントが魅力的な治療であるのは分かっていながら、経済的な事情で諦めている方も多いようですね。
とはいえ、なかには、クレジットカード払いやデンタルローンによる分割払いに対応している歯科医院もありますので、かかりつけの医院へ一度相談してみてはいかがでしょうか。
失敗のリスクがある:37%
- ・週刊誌で事故の報道を読んでから、治療を受ける気になれない(40代/女性)
- ・インプラントが神経を圧迫したなどのリスクが報道されていて怖い(40代/男性)
- ・メリットは分かっているが、悪い話をたまに耳にするので不安(50代/女性)
インプラント治療は手術を伴うこともあり、「もし失敗したら・・・」と、リスクを懸念している方は少なくありません。近年、インプラント治療における事故が報道されていることもあり、余計に不安を募らせている方も多いようです。
たしかに、他の治療と同様にインプラント治療で事故が起きる確率はゼロではありませんが、治療法も確立されており、総体的に見れば決してリスクの高い治療ではありません。実績豊富な医院・ドクターによる治療であれば、そのリスクは限りなく低いと言えるでしょう。
手術が痛い:11%
- ・痛いのが苦手なので、血が出るような治療には不安を感じる(40代/女性)
- ・歯茎を開いて骨にインプラントを打ち込むのだから痛そう(50代/男性)
- ・手術中は麻酔があるけど、術後、麻酔が切れたら痛そう(40代/女性)
「歯茎を切開して、顎の骨に穴を空ける」というインプラントのイメージから、手術の痛みを心配するコメントも見受けられました。まず、手術中の痛みですが、麻酔が十分に効いた状態で手術を行うため、患者さんが痛みを感じることはほとんどありません。また術後に関しても、数日、抗生物質などを服用して注意事項を守っていればほとんど痛みを感じることはなく、なかには痛み止めを飲まずに済む方もいらっしゃいます。
もちろん、痛みは個人差がありますが、大切なのは、患者さんの不安な気持ちを汲み取って真摯に対応してくれる歯科医院を選ぶことです。
院長より
インプラント治療の不安を払拭するためには、医院選びが非常に重要になってきます。今回のアンケートでは、「どんな歯科医院を選べばいいか分からない・・・」という声も多くありました。インプラントを受ける医院選びのポイントを知りたい方は、ぜひ他のコラムも参考にしてくださいね。